ドメインモデルに関して
上記の素晴らしいエントリーを読んで個人的に思ったことをつらつら書いてみようかなと。
個人的に日本でドメインモデルが主流にならない理由の1つとしてアジャイル開発プロセス(XP、スクラム、リーン等)の普及度合が低いというのも大きな理由の1つなのではと最近よく感じています。なぜならMartin Fowler、Kent Beck、Eric EvansやDavid Tomasらは彼らが執筆した本の中でインクリメンタルであり進化的な設計を推奨し、テストケースとリファクタリングを行うことで洗練されたクラス設計が出来上がると述べています。そして、それらの工程(テスト、リファクタリング、進化的設計等)はアジャイル開発ではほぼ必須と言っていいプラクティスです。
対してウォーターフォール開発では設計のあとはひたすら実装し、あとは結合テストとシステムテスト、受け入れテストといった感じです。そのなかには進化的設計が入る余地などありません。
上記の著名なOO主義者でさえ最初から完璧な設計など出来るわけが無いと言っているのに、ウォーターフォール開発でドメインモデルの良さを発揮できるとは思えず、結果トランザクションスクリプトにてプロジェクトを進めざるを得ない状況になってしまっているのではないでしょうか。
ただ、ぶっちゃけこのあたりは卵(ドメインモデル)が先か鶏(アジャイル開発プロセス)が先か的な感じではあるのですが・・・。しかし、ドメインモデルの日米間の温度差ってアジャイル開発の日米間の温度差と同じ感じがするんですよね〜。欧米ではアジャイル開発はキャズムを越えたというのに日本ではキャズムのキャの字にも行ってない感じがします(´・ω・`)
とりあえず何が言いたいかというとですね、私もドメインモデルの夜明けのためにDDDの日本語版の発刊を希望します!ということですww